ドラム音色分離キット ver.1.00

概要

本ソフトは他のプログラムに組み込んで使うもので、単独では全く意味を持ちません。 本ソフトは音楽再生を含む複数のプログラムで音色データを共有し、 P/ECEのフラッシュメモリ容量を節約するためのものです。

P/ECEでPMD形式の音楽を再生する場合、 1つのプログラムファイルの中に再生ルーチン、楽曲データ、 音色データが全て含まれるため、ファイルサイズはかなり大きくなります。 この内、再生ルーチンと音色データは、どのプログラムにも共通のものです。 つまり、フラッシュメモリに音楽再生を含むプログラムが複数入っている場合、 各プログラムの内、約8セクタは重複した内容になります。 そしてその容量の大部分はドラムパートの音色データであり、 この部分をプログラムファイルから分離して複数のプログラムで共有すれば、 容量を節約することができます。

例えば音楽再生を含む2つのプログラムのドラム音色を分離すると、 各ファイルのサイズは次のようになります。

ファイル名セクタ数
分離前分離後
program1.pex2922
program2.pex124
drum.bin 010
合計4136

“drum.bin”が分離されたドラム音色です。 この場合、“program1.pex”だけで見ると、分離前は29セクタ、 分離後は“drum.bin”と合わせて32セクタとむしろ容量が増えていますが、 全体で考えると5セクタの節約になります。

このように、本ソフトはより多くの対応ソフトを同時に使うほど効果を発揮します。 また、ドラム音が再生されなくても良い場合は、 “drum.bin”を削除してさらに容量を節約することもできます。

使い方

ダウンロードしたアーカイブ内の“drum.bin”をP/ECEコミュニケータでP/ECEに転送すると、 ドラム音色分離キット対応ソフトでドラム音が再生されるようになります。 “drum.bin”がなくてもドラム音が再生されないだけなので、 P/ECEの容量を節約したい場合は“drum.bin”を削除するなど、 状況に応じて使い分けてください。

自作ソフトへの組み込み方

以下の手順で自作ソフトにドラム音色分離キットを組み込めます。
  1. プログラム作成用のフォルダに、“instdef2.c”、“muslib2.h”をコピーする。
  2. ソースファイルでInitMusicを呼ぶ前に、「#include "muslib2.h"」を加える。
  3. ソースファイルでInitMusicを呼ぶ前に、loadInstを1回だけ呼ぶ。
    (複数回呼んでも問題はありませんが無意味です。)
  4. コンパイル対象に“instdef2.c”を加える。
関数「int loadInst(void)」は“drum.bin”が見つかればドラム音色を読み込み0を返し、 “drum.bin”が見つからない場合はドラム音色を全て無音にし1を返します。

再配布について

アーカイブ内の各ファイルの改変、再配布などは自由に行なってください。

更新履歴

2002/12/01ver.1.00初公開

製作者